PFA樹脂とは
PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)とは、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体で熱可塑性の樹脂です。
PTFEの加工性を改良するために開発されたのがPFAです。そのためPTFEに匹敵する特性を持ち-200℃から260℃までの幅広い温度で安定した機械強度を保つことができます。
強酸、強アルカリや有機溶剤に対しても強い抵抗性を示し、ほとんどの薬品に対して侵されることがないので、耐薬品性にも優れており、化学薬品に接触する半導体分野に最適です。
その他、膜厚も40μから300μと加工が可能な為、電気絶縁性や非粘着性、耐候性にも非常に優れています。
PFAの特性
耐熱性
最高連続使用温度260℃であり、他の樹脂と比較しても最高クラスの耐熱性を持ち、-196℃の極低温度下においても耐性を発揮する樹脂素材です。
耐薬品性
強酸、強アルカリ、有機溶剤など、ほとんどの薬品に対して安定性を示し、劣化は起きません。その為、極性の強い薬品を扱う半導体分野では様々な部品に使われています。
電気絶縁性
高い電気絶縁性を持っており、さまざまな樹脂の中でも誘電率が小さく、同じフッ素樹脂であるETFEと比較しても、PFAの誘電率は小さい値を示します。
低摩擦性(滑り性・非粘着性)
摩擦係数が非常に小さく、滑りやすいという特性を持っています。同じフッ素樹脂であるETFEの動摩擦係数0.4に対してPFAの動摩擦係数は0.2を示しています。
耐候性(耐紫外線特性)
フッ素樹脂は大気中の酸素や化学物質による酸化による影響をほどんど受けないため、30年以上も劣化せずに強度を保ち続けることができます。
PFAの用途
オールマイティーな機能性なので、食品機材や設備機器、医療や半導体分野、プラント設備、配管等幅広い分野で使用されています。
その他、フッ素樹脂
PTFE系コーティングは約260℃の耐熱温度、非粘着性・撥水性・耐摩耗性と、最もオーソドックスな性能を持っています。
ただし厚膜にコーティング加工するには不向きで、耐薬品や腐食防止では他のフッソ・テフロンコーティングがおすすめです。
主には、フライパンや鯛焼き型などの食品用機材や産業設備で製品を滑らせたり・切断加工したりする部品など様々な場面で使用されています。
FEP系コーティングの耐熱温度は約200℃ですが非粘着・撥水性能は非常に優秀です。
あまり高温にならず、粘性の高いインクタンクやノリタンク等の「ひっつけたくない環境」での使用に向いています。
ETFE系コーティングの耐熱温度は約150℃と他に比べると少々劣りますが、高純度なテフロン・フッソ膜を厚膜にコーティング加工が出来るので、耐薬品や腐食防止で抜群の性能を誇ります。
比較的低温環境下での薬品タンクや配管、温度センサー、イオン溶出防止の高純度環境での部材等に使用されています。
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