ウレタンコーティング:超耐摩耗性と衝撃吸収
ウレタンコーティング(ウレタンライニング)は、優れた耐摩耗性、耐衝撃性、および弾性を兼ね備えた表面処理です。 ゴム以上の強度とプラスチック以上の柔軟性を持ち、ワークへのキズ防止や、搬送時の騒音低減、金属の摩耗防止に極めて高い効果を発揮します。
技術標準(ウレタングレード)
| 基本特性 | 超耐摩耗・弾性・衝撃吸収・防音 |
|---|---|
| 表面形状 |
標準(平滑面): 滑らかな仕上がり 梨地加工: ワークの貼り付き防止(粗さ1〜3まで対応可能) |
| 膜厚範囲 | 0.5mm 〜 2.0mm |
| 特殊仕様 | 帯電防止加工: 静電気除去が必要な工程に(色は黒のみ) |
ウレタンコーティングの加工工程フロー
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STEP 01
下地処理(脱脂・ブラスト)
表面の油分を除去後、ブラスト処理により表面を粗化します。ウレタンは密着性が重要となるため、物理的な足掛かり(アンカー)を確実に作ります。
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STEP 02
専用プライマー処理
金属基材とウレタン樹脂を強固に結合させるための接着剤(プライマー)を塗布します。役割:剥離を防ぎ、過酷な使用環境下での耐久性を確保する
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STEP 03
ウレタン塗布 & 重ね塗り(マルチコート)
仕様に合わせ、液体状のウレタン樹脂をスプレーまたは浸漬にて塗布します。 目標とする膜厚(0.5〜2.0mm)を確保するため、「塗布 → 半硬化(セッティング)」の工程を繰り返し、層を積み上げていきます。役割:多層化することでピンホールを防ぎ、均一な厚みと品質を形成する
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STEP 04
加硫・硬化(本焼成)
加熱炉にて一定時間保持し、樹脂を完全に反応・硬化させます。ウレタン特有の強靭な物性を引き出すための重要なプロセスです。役割:分子構造を安定させ、耐摩耗性と弾性を最大化させる
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STEP 05
仕上げ・検査
膜厚検査、表面状態の確認を行います。梨地仕様の場合は指定の粗さが出ているかをチェックし、完成となります。
ウレタンコーティングの主な特性
抜群の耐摩耗性:金属やゴムよりも長寿命
キズ防止:ワークをやさしく保護
騒音防止:搬送時の衝撃音を吸収・低減
カスタマイズ性:梨地や帯電防止などの機能付与
主な用途例
- 自動供給機(パーツフィーダー): ボウル内の摩耗防止と騒音低減、ワークの滑り性向上
- 搬送用治具・パレット: ワークとの接触部におけるキズ防止
- スクリュー・攪拌翼: 土砂や粉体による金属摩耗の抑制
- 電子部品搬送ライン: 帯電防止仕様による静電気トラブルの防止
- ローラー・プーリー: グリップ力の向上と駆動音の低減