コーティング・表面処理

大型配管への防蝕PVCコーティング

海水や化学物質にさらされる大型配管の腐食対策にお困りではありませんか?金属基材を長期間守り抜く手段として、優れた防水性と防食性を誇る「PVCプラスチゾルコーティング」が注目されています。本記事では、その特徴から設計上の注意点までを詳しく解説します。

PVCコーティングとは?大型配管を守る防食技術

PVC(ポリ塩化ビニル)コーティングは、金属製の大型配管に強固な樹脂皮膜を形成することで、基材の腐食を物理的に遮断する加工技術です。特に液体状の樹脂(ゾル)を用いるプラスチゾルコーティングは、厚膜で弾力性のある仕上がりが特徴です。

PVCプラスチゾルコーティングの3つの大きな特徴

1. 最大6,000mmの大型基材に対応

自社工場および協力会社とのネットワークにより、最大6,000mmまでの長尺パイプや大型ワークのコーティングが可能です。

2. 複雑な形状への高い追従性

液体状のゾルに直接浸漬(ディッピング)するため、手作業では困難な複雑形状の基材でも、細部まで容易に被膜を形成できます。

3. 優れた防水性と防食性

水分を一切通さない高い防水性能により、海水や薬品による金属の酸化・腐食を徹底的に防ぎます。

海水利用に最適!海洋生物対策としてのメリット

配管を海水で使用する場合、腐食だけでなく「海洋生物の付着」が大きな課題となります。PVCプラスチゾルコーティングは表面特性により、海洋生物が付きにくく、万一付着した場合でも他のライニング材質と比較して容易に除去できるため、メンテナンスコストの削減に直結します。

設計・加工における重要な注意点

高品質なコーティングを実現するために、以下の設計・構造上のポイントを予めご確認ください。

  • 耐熱構造: 加工温度は約250℃に達するため、基材および接合部は熱に耐えられる材質・構造にしてください。
  • エポキシ・エアー対策: 浸漬時のエアー抱き込みや、加熱時の膨れを防ぐため、空気が抜けやすい構造にする必要があります。
  • 膜厚の考慮: コーティング膜厚を完全に一定に保つことは困難です。組み立て部品などは、予め被膜分の余裕を持った設計にしてください。
  • 口径の制限: 20A以下の小口径パイプは目詰まりの恐れがあります。取出し管などは25A以上のサイズを推奨します。
  • エッジ処理: 鋭利な角は被膜が薄くなり基材が露出する恐れがあるため、必ず角(R)をとってください。

機械仕上げや特殊対応について

精密な寸法精度が要求される部位については、コーティング後に旋盤加工やプレーナー加工などの機械仕上げを行うことも可能です。防食性と精度の両立が必要な場合もご相談ください。

大型配管の防食対策は、設備の寿命を左右する重要な判断です。長尺対応、複雑形状への施工、メンテナンス性の向上など、PVCコーティングが解決できる課題は多岐にわたります。技術的な詳細や納期については、ぜひ当社までお問い合わせください。

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