ポリエチレンコーティングの特徴
ポリエチレンコーティング加工の特徴は、優れた耐薬品性、耐水性、耐候性、電気絶縁性を持ち、多用途に対応できる点です。これにより、さまざまな用途で長期間にわたり信頼性を提供します。また、ポリエチレンコーティングは腐食に強く、外部環境からの影響を受けにくいため、長期にわたる保護が必要な場合に特に効果的です。この特性により、様々な分野にて数多く採用されています。
ポリエチレンの特性
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特性
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効果
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耐薬品性
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強酸化性酸以外の酸、アルカリ、無機塩類溶液に対して優れた抵抗性を発揮します。 |
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絶縁性
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電気的性質の良好な材料を原料としているので、電気材料としても適しています。 (表1参照) |
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耐熱特性
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耐熱温度は約80℃です。 耐熱特性は表2の通りです。(表2参照) |
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耐水性
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水に対する耐久性が非常に高く、吸水率は0.01%以下です。(25℃で24時間) |
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密着性
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下地プライマー処理なしでも密着状態が良く、耐候性も良好です。 |
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耐候性
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屋外での使用にも適しており、紫外線や天候の変化に対して耐性があります。 |
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膜厚
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300μm~500μm |
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色調
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グレー、ブラック、クリア |
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適用基材
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金属 |
【表1:電気的性質】
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体積抵抗率
(Ω・cm) |
>1016
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絶縁破壊強さ
KV/mm |
40(短時間法)
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誘電率
(106Hz) |
2.3~2.4
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誘電正接
(106Hz) |
<0.0005
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【表2:熱的性質】
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熱伝誘導
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>20℃ 0.29kcal/m・hr℃ |
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比熱(固定)
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20℃ 0.55kcal/g℃ |
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比熱(液体)
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20℃ 0.70kcal/g℃ |
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線膨張係数
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2.2×10-4cm/cm・℃ |
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分会温度
(真空中) |
280~300℃ |
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発火温度
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349℃ |
加工事例

ポンプの固定用治具へのポリエチレンコーティング
- ポリエチレンコーティングは耐薬品性が抜群です。
- 強酸化性酸以外の酸、アルカリ、無機塩類溶液に対して優れた抵抗性を発揮します。
- ポリエチレンコーティングは耐水性が抜群です。
- 非常に化学的にも安定しており、吸水率が0.01%以下なので、過酷な環境下での屋外での使用にも適しています。
- 防振性にも優れており、ポンプなどの振動を吸収して治具を保護します。
加工事例

ポリエチレンコートすることにより、耐薬品性をアップさせています。
ポリエチレンコーティングの主な用途
フェンス、メッキ治具、金具、棚、配管、薬品タンク、かご等
ポリエチレン(PE)コーティングに関するQ&A

ポリエチレン(PE)コーティングとはどのような処理ですか?

ポリエチレン樹脂を金属や樹脂の表面に厚く被覆し、耐薬品性・耐衝撃性・耐摩耗性・防錆性を付与する表面処理です。柔軟性と耐久性に優れ、設備保護や搬送部品の保護に広く利用されています。

どんな特長がありますか?

ポリエチレンコーティングには以下の特長があります。
・優れた耐薬品性(酸・アルカリ・塩類に強い)
・高い耐衝撃性と柔軟性
・厚膜形成が容易(1mm以上も可能)
・防錆性・耐食性に優れる
・滑り性が良く、搬送部品に適する
・電気絶縁性が高い
・食品衛生法に適合した材料も使用可能
“衝撃に強い厚膜樹脂コーティング”として多くの産業で採用されています。

どんな用途で採用されていますか?

ポリエチレンコーティングは以下の用途で採用されています。
・搬送ラインのローラー、ガイド、シュート
・設備保護部品(カバー、ガード、緩衝材)
・タンク・配管の内外面保護(耐薬品・防錆)
・ラック、フック、吊り具の保護
・食品加工設備の部品(衛生性+耐薬品)
・農業・水処理設備の金属部品
・海水・薬液環境での腐食対策
耐薬品性と衝撃吸収性を両立したい場面で特に選ばれています。

塗装方法にはどんな種類がありますか?

ポリエチレンコーティングの主な塗装方法は以下の2種類です。
■ ① 流動浸漬法(メイン工法)
加熱したワークを粉体樹脂槽に浸すことで、均一で厚膜のPE皮膜を形成する方法です。
・1mm以上の厚膜が容易
・複雑形状にも対応
・耐衝撃性・耐薬品性に優れる
■ ② パウダー吹付け塗装(特殊技術)
特殊な粉体塗装設備により、PE粉体を静電吹付けで塗装する方法です。
・薄膜〜中膜の形成が可能
・局所塗装や部分補修に対応
・流動浸漬が難しい大型ワークにも適用可能
「流動浸漬が基本だが、吹付け塗装も可能」という点が大きな強みです。

膜厚はどのくらいになりますか?

流動浸漬法では500〜1500μm(0.5〜1.5mm)が一般的で、2mm以上の厚膜も可能です。吹付け塗装では100〜500μm程度の薄膜〜中膜に対応できます。用途に応じて最適な膜厚をご提案します。

どんな素材にコーティングできますか?

鉄、ステンレス、アルミなどの金属に施工できます。特にタンク・配管・搬送部品・治具など、金属の腐食対策や衝撃保護が必要な場面で多く採用されています。

耐薬品性はどのくらいありますか?

酸・アルカリ・塩類に対して非常に高い耐性があります。薬液タンク、化学設備、食品設備など、薬品環境での腐食対策に最適です。

耐熱温度はどのくらいですか?

瞬間的には110℃ですが一般的に連続使用では60〜80℃程度が目安です。高温環境には不向きなため、温度条件に応じて他のコーティング(ナイロン・塩ビなど)をご提案する場合があります。

電気絶縁性はありますか?

ポリエチレンは電気絶縁性に優れており、金属部品の絶縁保護としても使用されます。静電気対策が必要な搬送ラインや設備部品にも適しています。

食品衛生法には対応していますか?

食品接触用途に対応したポリエチレン材料もあり、食品衛生法に適合した仕様での施工が可能です。食品搬送ラインや加工設備の部品にも採用されています。

REACH規制には対応していますか?

REACH規制に準拠した材料を使用しており、環境負荷に配慮した仕様にも対応可能です。化学設備・食品設備・搬送部品など、幅広い用途で安心してご利用いただけます。