火花・爆発・機器故障を防ぐ!
導電性コーティングの静電気対策
静電気による火花、爆発、機器故障を防ぐには、導電性コーティング(帯電防止コーティング)が最も有効です。フッ素樹脂やウレタン樹脂に導電性を付与することで、既存の非粘着性や耐薬品性を保ちながら、安全性を大幅に向上させます。
静電気対策に最適な導電性コーティングとは?
静電気は、物質同士の摩擦や接触で発生しますが、製造現場では爆発事故・火災・半導体故障・異物混入など、深刻な影響を及ぼします。 これらのリスクを回避するため、高い基本性能を持つ導電性フッ素樹脂コーティングや導電性ウレタンコーティングが注目されています。
導電性コーティングの価値
非粘着性・耐薬品性・耐摩耗性といった基材が持つ基本性能を維持したまま、静電気を安全に逃がす機能だけを付加できる点にあります。
導電性コーティングの技術特性
| 特性 | 詳細 |
|---|---|
| 表面体積抵抗値 | 10⁴〜10¹² Ω(用途に応じて調整可能) |
| 基本性能 | 非粘着性・耐薬品性・耐摩耗性・耐熱性を維持 |
| 導電材 | カーボンブラック・酸化チタンなどを複合 |
| 施工対応 | ノンブラスト加工や厚膜仕様にも対応可能 |
🏭 活躍する主要な使用環境とメリット
導電性コーティングは、下記のようなデリケートな環境で安全性の確保と歩留まりの向上に貢献します。
- 精密部品(半導体・回路)周辺のショート防止と製品保護。
- 精密ガラス切削用ワークテーブルでの静電気抑制。
- 高圧線周辺の把持具での発火防止対策。
- 薬品タンク内の粉体製品による粉塵爆発対策。
- 摺動部品の摩耗防止と静電気による埃付着防止(異物混入対策)。
→ 非粘着性・離型性・耐摩耗性を保ちながら、発生した静電気を安全に大地へ逃がす機能を付加できます。
導入事例:静電気トラブルを解決
化学プラントの粉塵爆発リスク低減
薬液タンクに導電性フッ素樹脂コーティングを施工。粉体の摩擦帯電を効果的に防止し、粉塵爆発のリスクを大幅に低減。
半導体製造の歩留まり向上
半導体製造ラインの搬送ホッパーに帯電防止処理を実施。静電気による粒子詰まりや異物付着を防ぎ、製品の歩留まり向上に貢献。
高純度製造の維持
スピンコーターの内面に導電性PFAコーティングを適用。静電気による微粒子の引き寄せを防ぎ、異物混入を防止し、製品純度を維持。
導電性コーティング(帯電防止コーティング)に関するQ&A

導電性(帯電防止)コーティングとはどのような処理ですか?

静電気の発生や帯電を抑えるために、表面に導電性または帯電防止性を持つ薄膜を形成するコーティングです。粉体付着防止、静電破壊(ESD)対策、異物混入防止などに効果があります。

どんな種類の導電性・帯電防止コーティングがありますか?

主に以下の種類があります。
・帯電防止フッ素コーティング(粉体付着防止+非粘着)
・導電性フッ素コーティング(表面抵抗を調整可能)
・カーボン系導電コーティング(安定した導電性)
・金属系導電コーティング(銅・ニッケルなど)
・導電性塗装(電子部品・筐体向け)
・帯電防止粉体塗装(耐候+帯電防止)
用途に応じて膜種を選定します。

どんな部品に使われていますか?

静電気や粉体付着が問題になる部品で広く採用されています。
■ 電子・電装部品
・センサー部品
・基板固定金具
・電子機器筐体(導電塗装)
■ 産業機械・設備
・粉体搬送シュート
・ホッパー・タンク内部
・包装・製袋機のフィルム搬送部品
■ 樹脂・食品・医薬
・充填ノズル
・ミキサー・攪拌翼
・シールバー
■ その他
・ラック・治具(帯電防止PVCが使われる場合もあり)
“静電気 × 粉体付着 × 異物混入”の課題をまとめて解決できます。

導電性や帯電防止性能はどのくらいありますか?

膜種によって異なりますが、一般的な表面抵抗値は以下の通りです。
・帯電防止フッ素:10⁸〜10¹²Ω
・導電性フッ素:10⁵〜10⁹Ω
・カーボン系導電膜:10²〜10⁶Ω
・金属系導電膜:10⁰〜10²Ω(ほぼ金属導電)
・帯電防止粉体塗装:10⁶〜10¹¹Ω
用途に応じて「導電」「帯電防止」「絶縁寄り」など調整できます。

耐熱性はどのくらいありますか?

耐熱温度は以下の通りです。
・帯電防止フッ素:200〜260℃
・導電性フッ素:200〜260℃
・カーボン系導電膜:150〜250℃
・金属系導電膜:300℃以上
・帯電防止粉体塗装:150〜200℃
高温工程ではフッ素・金属系が安定します。

膜厚はどのくらいですか?

一般的には以下の通りです。
・帯電防止フッ素:20〜40μm
・導電性フッ素:20〜40μm
・カーボン系導電膜:10〜30μm
・金属系導電膜:5〜20μm
・帯電防止粉体塗装:60〜120μm
薄膜〜厚膜まで、用途に応じて選択できます。

どの導電性・帯電防止コーティングを選べばいいか迷った場合は?

用途に応じて最適な膜種を選びます。
・粉体付着防止 → 帯電防止フッ素
・安定した導電性 → カーボン系/金属系
・電子機器筐体 → 導電塗装
・屋外+帯電防止 → 帯電防止粉体塗装
使用環境をお知らせいただければ、最適な仕様をご提案できます。