GT2500の優れた耐摩耗性を継承しつつ、過酷な温度変化や物理的ストレスへの耐性を極限まで高めたのが、2層ETFEライニング「GT2600」です。
専用の黒色高密着プライマーを導入することで、基材との結合力を飛躍的に向上。厚膜ETFEの可能性をさらに広げる、信頼のハイエンド仕様を詳説します。
【目次】
GT2600:プライマー導入による「極密着」の実現
GT2600は、1層目に専用の**「黒色高密着プライマー」**、2層目以降に**「高純度ETFEトップコート」**を積層する2層構造のライニング仕様です。GT2500のダイレクト融着に対し、プライマーという仲介層を設けることで、金属基材との結合強度が大幅に強化されました。これにより、膜剥がれのリスクを最小限に抑え、より長期的な設備の安定稼働をサポートします。
GT2600の特筆すべき3つの優位性
GT2600は、単なる厚膜化に留まらない「接着の安定性」に重点を置いています。
飛躍的に向上した密着強度
専用プライマーが金属表面に強力に食いつき、その上にトップコートが融合。ヒートサイクルが激しい環境下でも、強固な結合を維持します。
最大1500μmの重防食層
ETFE特有の粘り強さと厚膜性能を両立。物理的な摩耗が激しい攪拌部や、高濃度の腐食性薬液に曝される部位に最適です。
ピンホールレスの信頼性
多層焼成によるバリア性
複数回の焼成工程を繰り返すことで、ピンホールのない緻密な塗膜を形成。薬液の基材への浸透を徹底的にブロックします。
技術仕様と透過特性(300μm時の外観)
GT2600は、膜厚の状態によって外観色が変化するのが特徴です。
【重要】膜厚が薄い場合(300μm程度)の外観
トップコートのETFEは本来、透過性を持っています。そのため、膜厚が300μm程度の場合は、1層目の**「黒色プライマー」が透過して見え、外観は黒色に近い状態**となります。これは製品の異常ではなく、むしろ規定の層構成が正しく形成されている証左です。
| 樹脂構成 | 2層式(高密着プライマー + 高強度ETFE) |
|---|---|
| 外観色相 | ・300μm程度:黒色(下地透過) ・厚膜化後:乳白色(ETFE自体の色) |
| 塗装方法 | 静電粉体塗装 |
| 仕上がり膜厚 | 100μm 〜 1500μm |
| 耐熱温度 | 連続:150℃ / 短時間:180℃ |
| 表面硬度 | ショア D 70 〜 80 |
施工フロー:高密着層を形成する2ステージプロセス
PHASE 1
基材処理
サンドブラスト
粗面化による物理密着
PHASE 2
黒色プライマー
専用下地塗装
密着の要
PHASE 3
ETFEトップ
粉体静電塗装
バリア層の形成
PHASE 4
焼成・積層
300~340℃焼成
最大1.5mmへ
想定される活用シーン
GT2600が推奨される環境
物理的負荷が高い部位
- 高速回転する攪拌翼
- 固形物を含むスラリー流体配管
- 頻繁に清掃・摩擦が発生する治具
高い信頼性が求められる環境
- 大口径ダクトの内面防食
- 半導体製造プロセスの純水・薬液槽
- 高温の酸・アルカリ雰囲気が続く部位