ライニング加工とは

ライニング加工とは、基材の表面や内面をゴムや樹脂、ガラスなどの材料で覆う表面処理技術で、主に耐食性や耐久性を向上させるために使用されます。腐食性の液体や気体から金属を保護する目的で、配管やタンクなどの設備に幅広く応用され、耐圧性や耐熱性が求められる環境にも対応可能です。用途に応じて、ゴムライニング加工や樹脂ライニング加工など、さまざまな種類があります。

ライニング加工の特徴

耐食性: 腐食性の液体や気体による金属の劣化を防ぎ、長期間の使用を可能にします。

耐久性: 高耐久性を持つ材料を使用することで、基材が機械的な損傷を受けにくくなります。

非粘着性: 表面に非粘着性を持たせることで、物質の付着を防ぎ、清掃やメンテナンスが容易になります(特に食品や化学分野で有用)。

耐熱性: 高温環境下でも安定した性能を維持できる材料が使用される場合があります。

広い応用範囲: 配管、タンク、化学プラント設備など、さまざまな産業に活用されます。

カスタマイズ性: 用途に応じてゴム、樹脂、ガラスなど多様な材料を選べるため、特定の目的に合わせた加工が可能です。

経済的効果: 防食効果によりメンテナンスコストを削減し、長期的なコストパフォーマンスを向上させます。

ゴム(耐磨耗性黒ゴム、ウレタンゴム)ライニング

ゴムライニングとは、ゴムと金属を加硫接着または焼き付けする加工技術や製品を指します。主に腐食に弱い金属を水や腐食性物質から保護する目的で使用されます。配管やタンク類など、腐食の可能性が高い環境下で使用される金属に対して、耐蝕性・耐摩耗性に優れたゴムを表面や内側に接着します。

また、ゴムライニングは、金属と用途に適したゴムを使用し、加硫接着や平板を手張り接着する簡便な方法があります。さらに、タンクやホッパー類の内面にゴムライニングを施すことで、耐衝撃性や防音効果が得られます。

接着剤の技術進歩により、ゴムライニング加工は経済的かつ効果的な耐蝕材料として、現在では幅広い分野で活用されています。

塩ビ(PVC)ライニング

半硬質塩ビを使用した接着および溶接加工は、耐食性や耐薬品性を求められる環境において非常に効果的な工法です。この方法では、耐久性のある半硬質塩ビシートをタンクや装置の内面に接着し、溶接加工を施して接合部を強化します。これにより、高い密閉性と優れた耐薬品性能を実現します。

この技術は、特に腐食性の液体や化学物質が使用されるタンク類や装置の内面ライニングとして広く用いられます。また、硬質塩ビを使用する場合、タンク全体や配管全体を含む装置全体に対応可能であり、化学プラントや工業設備など、広範な用途において信頼性の高い保護を提供します。

さらに、硬質塩ビの特徴として、耐摩耗性や耐候性にも優れているため、厳しい環境条件下でも長期間使用できる点が挙げられます。このため、多様な産業分野での需要が高まっています。

FRP(強化プラスチック)ライニング

FRPライニングとは、ガラス帆布と樹脂を積層し接着することで形成される工法で、耐久性や耐腐食性に優れた構造物を製作する技術です。この方法では、ガラス帆布を樹脂と積層して製罐することで、軽量かつ高強度な製品を作り出すことが可能です。さらに、立体物一体品の製作にも対応しており、自由な形状を持つ製品の製作を実現します。

FRPライニングは、特に化学薬品や腐食性の液体に対する耐性が必要なタンクや配管、装置などに使用されることが多く、内面の保護や補強に広く活用されています。FRP(繊維強化プラスチック)は、軽量性、耐熱性、絶縁性などの特性も兼ね備えているため、厳しい環境条件下でも長期間にわたり高い性能を維持します。

また、FRPライニングの技術は、化学プラントや食品加工施設、水処理設備など幅広い産業分野で利用されており、設計の自由度が高いため、特殊な用途や形状のニーズにも対応可能です。接着方法や材料の選定次第で、さらに高い性能を発揮させることができます。

フッ素樹脂ライニング

テフロン(フッ素樹脂)ライニングは、シートの片面にガラスニット(繊維状のガラス素材)を埋め込んだものを基材に接着貼り付ける加工方法です。この工法は、高い性能を持つフッ素樹脂の特性を活かし耐薬品性、滑り性、離型性に優れ、タンク、配管、ホッパーなどの設備に適用されるほか、高度な衛生管理や耐久性が求められる特殊用途においても有用です。

ウレタン樹脂ライニング

ウレタン樹脂ライニングは、鉄やアルミなどの芯材や板材にウレタン樹脂を注入して焼き付ける加工技術であり、高い強度と耐久性を持つ保護層を形成します。この技術は、衝撃や摩耗に強く、柔軟性と弾性を兼ね備えているため、機械的な振動や衝撃にも適応します。肉厚は0.5mmから調整可能で、用途や仕様に応じた対応が可能です。

ウレタン樹脂ライニングはタンクや配管、機械部品など、耐衝撃性や耐摩耗性が求められる幅広い分野で活用されています。また、耐薬品性や耐候性を持つため、工業設備や特殊用途にも適しています。さらに、軽量で加工が容易なため、複雑な形状の製品にも対応できる設計の自由度が高い技術として評価されています。

この技術は、効率的かつ効果的な保護を提供し、厳しい使用条件下でも長期間にわたり優れた性能を維持する点が大きな特徴です。

ポリエチレンライニング

ポリエチレンライニングは、耐食性に優れた配管用ライニング材として広く活用されている技術です。この方法では、ポリエチレンの粉体を高温状態のパイプに熱溶着させることで、密着性の高い防食層を形成します。この層は、腐食性の高い環境下でも配管を効果的に保護し、長期間の耐久性を実現します。

主な用途として、海水の流体輸送では塩分による腐食を防ぎ、腐食性薬液の輸送では強酸や強アルカリなどに対する耐性を発揮します。また、上下水道の配管内面防食にも利用され、浄水や排水設備の耐久性を向上させます。さらに、ポリエチレンの滑らかな表面は付着物の形成を抑え、流体の流れをスムーズに保つ効果もあります。

この技術は軽量で施工が容易なため、大規模な設備にも適用可能です。高い防食性能と施工効率を兼ね備えていることから、さまざまな産業分野で流体輸送システムの信頼性を向上させる重要な役割を担っています。

ライニング加工全般に関するQ&A

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

ライニング加工とはどのような処理ですか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

ライニング加工とは、金属や設備内部にゴム・樹脂・フッ素樹脂・ガラスフレークなどの厚膜材料を貼り付け、強力な防食性・耐薬品性・耐摩耗性を付与する加工です。コーティングよりも膜厚が厚く、過酷な化学環境で使用されるタンク・配管・攪拌槽などに多く採用されています。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

ライニング加工にはどんな種類がありますか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

主に以下の種類があります。

・ゴムライニング(耐摩耗・耐衝撃・耐薬品)
・樹脂ライニング(耐薬品・耐食)
・フッ素樹脂ライニング(PTFE/PFA厚膜:強薬品・高温)
・ガラスフレークライニング(耐食・耐摩耗・耐熱)
・エポキシライニング(防食・耐薬品)

用途や薬品の種類に応じて最適なライニングを選定します。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

どんな設備・部品にライニングが使われていますか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

化学・食品・製薬・水処理など、薬品や摩耗が発生する設備で広く採用されています。

■ タンク・容器類
・薬液タンク
・反応槽
・貯蔵タンク

■ 配管・バルブ・継手
・薬品配管
・バルブ内部
・継手・フランジ

■ 攪拌・混合設備
・攪拌翼
・ミキサー内部
・粉体混合機

■ 搬送設備
・ホッパー、シュート
・スクリュー、フィーダー

“腐食・摩耗・薬品”が問題になる設備で特に効果を発揮します。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

ライニングとコーティングの違いは何ですか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

大きな違いは「膜厚」と「耐久性」です。

■ コーティング
・膜厚:20〜400μm程度
・軽防食・付着防止・滑り性に優れる
・精密部品や小物に適する

■ ライニング
・膜厚:0.5〜5mm以上の厚膜
・強薬品・強腐食・摩耗に強い
・タンク・配管・大型設備に適する

“重防食・強薬品”にはライニングが選ばれます。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

耐薬品性はどのくらいありますか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

ライニングは薬品の種類に応じて選定することで、非常に高い耐薬品性を発揮します。

・フッ素樹脂ライニング:強酸・強アルカリ・溶剤に最強クラス
・PFA厚膜:フッ酸・高温薬液にも対応
・ゴムライニング:酸・アルカリ・スラリーに強い
・ガラスフレーク:耐食+耐摩耗のバランスが良い

薬品の種類・濃度・温度に応じて最適な仕様を選びます。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

摩耗対策としても効果がありますか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

はい、摩耗対策としても非常に効果があります。

・ゴムライニング:衝撃・摩耗に強い
・ガラスフレーク:耐摩耗+耐食
・PPSライニング:耐摩耗+耐薬品

粉体・スラリー・高速摩擦が発生する設備の寿命を大幅に延ばします。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

ライニングの膜厚はどのくらいですか?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

種類によって異なりますが、一般的には以下の通りです。

・ゴムライニング:2〜5mm
・樹脂ライニング:1〜3mm
・PFA厚膜:0.5〜2mm
・ガラスフレーク:0.5〜1.5mm

コーティングよりも圧倒的に厚く、耐久性が高いのが特長です。

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888333.jpg

どのライニングを選べばいいか迷った場合は?

https://f-minoru.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/22888334.jpg

使用環境(薬品・温度・摩耗・圧力・設備形状)によって最適なライニングは異なります。

例えば…
・強薬品+高温 → PFA厚膜ライニング
・摩耗+衝撃 → ゴムライニング
・耐食+耐摩耗 → ガラスフレーク
・耐薬品+耐熱 → PPS/樹脂ライニング

用途をお知らせいただければ、最適な仕様をご提案できます。

    お気軽にお問い合わせください

    電話でお問い合わせ

    FAXでのお問い合わせ

    最短24時間以内にお見積りいたします!






    TOP