ゴムライニングとは?
金属を腐食と摩耗から守る最高峰の保護技術
ゴムライニングとは、金属の表面にゴムを「加硫接着」または「焼き付け」によって一体化させる加工技術です。主に、酸やアルカリによる腐食に弱い金属を保護し、過酷な流体や土砂による摩耗を防ぐ目的で、化学プラント、水処理施設、鉱山設備などで不可欠な役割を果たしています。
ゴムライニングがもたらす4つの主要効果
🛡️耐蝕性(防食)
金属が直接触れると腐食してしまう塩酸、硫酸などの薬品や海水から隔離。タンクや配管の寿命を飛躍的に延ばします。
💎耐摩耗性
耐摩耗性黒ゴムやウレタンゴムを使用することで、土砂、スラリー、粉体による金属の削れを防止します。
💥耐衝撃・防音
ゴム特有の弾性が衝撃を吸収。ホッパーやシュートにおける騒音低減や、落石などによる金属のへこみを防ぎます。
💰経済的メリット
高価な特殊合金を使用せず、安価な鋼材+ゴムライニングで同等以上の耐久性を確保可能です。
主要なライニング素材の特性
1. 耐摩耗性黒ゴム(天然ゴム系など)
弾性が高く、衝撃摩耗に強いのが特徴です。配管の内面やバルブ、ポンプ部品など、スラリー(液体混じりの固体)を輸送する箇所に最適です。
2. ウレタンゴムライニング
プラスチックとゴムの中間的な性質を持ち、ゴムを凌駕する耐摩耗性を誇ります。引裂き強度に優れ、鋭利な固形物を扱うホッパーや搬送ローラーに適しています。
3. 合成ゴム(CR、EPDM等)
耐油性、耐熱性、耐候性など、特定の環境下(高温の酸、油分を含む排水など)に合わせて選定されます。
施工方法と技術進歩
接着技術の進化により、現在では強固な「加硫接着」だけでなく、現場でのメンテナンス性に優れた「冷間接着(手張り)」も高い信頼性を得ています。
- 加硫接着: 釜(オートクレーブ)に入れ、熱と圧力を加えて化学的に結合。最高度の接着強度。
- 手張り接着: 特殊接着剤を用い、タンク等の大型設備内面でシートを貼り合わせ。現場施工が可能。
よくあるご質問(Q&A)
Q ゴムライニングの寿命はどのくらいですか?
使用環境(流体の種類、温度、圧力、摩耗の激しさ)により大きく異なりますが、適切な選定を行えば10年以上使用されるケースも珍しくありません。定期的な膜厚測定による余寿命診断をおすすめします。
Q 現地での補修や張り替えは可能ですか?
はい、可能です。「冷間接着(手張り)」という技術を用いることで、大型タンクや現場に固定された設備でも、現地で古いゴムを剥離し、新しいゴムシートを貼り直すことができます。
Q ウレタンゴムと天然ゴム、どちらを選べばよいですか?
スラリー輸送など「滑り摩耗」が主な場合は弾性のある天然ゴム系、鋭利な物体による「引裂き」や「切り欠き摩耗」が懸念される場合はウレタンゴムが適しています。条件に合わせて最適な素材をご提案します。
主な採用分野
| 分野 | 対象設備 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 化学・電力プラント | 反応槽、貯槽タンク、煙道脱硫装置 | 強酸・強アルカリからの防食 |
| 鉄鋼・鉱業 | ホッパー、シュート、搬送ライン | 土砂・鉱石による摩耗・衝撃保護 |
| 水処理・土木 | 海水配管、濾過機、排水処理槽 | 塩害防止・長期設備保全 |
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