ゴム表面イメージ

ゴムライニングとは

ゴムを用いて金属でできた基材(ワーク)を腐食から守るための加工が、ゴムライニング加工です。各種合成ゴム配合や接着剤の進歩により、ゴムライニングは大きな発展を遂げており、腐食・摩耗が 問題となるすべての産業界において、優れた耐食技術のひとつとして高く評価されています。技術が進歩し、腐食しない素材である樹脂も多くのものが製造されていますが、さまざまなメリットのあるゴムライニング加工は現在も多くのシーンで用いられています。

ゴムライニングの特徴

耐食性・耐摩耗性・耐熱性・耐薬品性

耐食性

一般にゴムは電気化学的に不活性で広範囲の無機・有機化合物に対して耐性を有しています。合成ゴムの使用によりこれまでの天然ゴムでは耐えられなかった強酸化性の薬品や有機溶剤の分野にまでその応用範囲されました。また薬液を汚染する恐れも軽減されます。

耐摩耗性

弾性に富む軟質ゴムは摩耗粒子の衝突エネルギーを吸収できるので、固形分を含む液体に対しすぐれた耐摩耗性を示す。硬質ゴムの耐摩耗性は良好とは言えないので、耐薬品性・耐摩耗性の両方の性能を要求される場合には全体を硬質ゴムでライニングし、摩耗を受けやすい部分にはその上に軟質ゴムの耐摩耗層を設けることもよく行われております。

密着性

ライニングによるゴムの接着強度は、母材の破壊強度よりも高いです。金属の前処理をしっかりと行うことにより、高温条件下でも高い接着強度を発揮できます。しかしながら、母体の金属とゴム材質の相性によっては接着強度がよくないケースもありますので、組み合わせにも気を付ける必要があります。

ゴムライニング加工に使用される種類

  • 天然軟質ゴム
  • クロロプレン
  • 天然硬質ゴム
  • 天然ゴム+合成ゴム
  • ブチルゴム

天然軟質ゴムの特性と用途

耐酸、耐アルカリ性・耐摩耗性

貯槽・タンクローリー・攪拌槽・攪拌羽根・ポンプ・耐摩耗機器

クロロプレンの特性と用途

耐酸、耐アルカリ性・耐海水性・耐腐食ガス性・耐熱性・耐摩耗性

高温度反応槽・ポンプ・復水器・シックナー・タンクローリー・貯槽

天然硬質ゴムの特性と用途

耐薬品性・稀硫酸・塩酸

貯槽・電解槽・メッキ槽・反応槽・ガス吸収塔・酸洗槽・鍍金槽

天然ゴム+合成ゴムの特性と用途

耐磨耗性

スラリー槽バレルなど

ブチルゴムの特性と用途

耐薬品性・硫酸・耐気密性

反応槽・貯槽・タンクローリー・排煙脱硫装置

ゴムには様々な種類があり、それぞれに特性があります。
使用する用途や環境条件に応じて、適切な素材と加工法をご提案致します。

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