静電塗装とは

静電塗装イメージ

静電塗装(せいでんとそう)とは

静電塗装(英語表記:Electrostatic coating)とはその名前の通り静電気の力を利用して塗装を行うコーティング方法です。

専用の静電塗装ガンにて高電圧をかけて粉体塗料に-(マイナス)を帯電させ、塗装する対象物をアースして表面を+(プラス)に帯電させることで粉体塗料を引き付けます。

このコーティング方法ですと対象物の裏側や袋状の部分にも塗料の回り込みが起こるため塗膜の厚さが比較的均一に仕上がり塗装が出来ていないという事を防止する効果も期待できます。

自動車部品や家電製品、近年ではキャンプ用品など、大量生産に向いており静電塗装へ注目が集まっています。

静電塗装の特徴

静電気の力によって塗料が引き寄せられるため、対象に効率よく付着させることができること(高い塗着効率)、また、塗料が電気力線に沿って移動するため、噴霧器の正面だけではなく回り込んだ部分や、圧縮空気の逃げ場がない隅などにも塗装を行なうことができることが特徴です。

欠点としては、電場の集中する凸部へ塗料が集中しやすいことや、想定外に離れたところまで付着する場合があることなどがあります。

また、高電圧を利用するため、感電事故や火災の発生に注意を払う必要もあります。

静電塗装のメリット

均一な塗膜が得やすい

静電気の力で塗料が引き寄せられるため塗料を広く噴射することで比較的に均一に塗料を付着させることが出来ます。ノズル開度の調整により噴霧のムラが起こり辛く均一な塗膜を得やすいという特徴があります。

塗料のロスが少ない

通常の塗装ガンによる塗装では塗装物から外れて噴霧した塗料や到達しなかった塗料に関しては無駄になってしまいます。静電塗装ではそれらのムダになる塗料が吸着作用により引き寄せられる割合があがるため塗料のロスを減らす効果が期待できます。

静電塗装のメリット

電気を通す材料に限られる

塗装物の表面を+(プラス)に帯電させる必要があるため通電するワークに限ります。しかし条件を満たせばセラミックへもコーティングできる場合があります。

2度塗りが出来ない

1度目の塗装で導電性が失われる場合には2度目の塗装に静電塗装のメリットは得られなくなります。塗料の引き寄せ効果が得られないため通常の塗装ガンによる塗装と同等になります。

※エポキシポリエステルなどオーバーコートできる場合がありますのでお気軽にご相談ください

静電塗装の用途

扱いやすさから比較的少量で防錆効果などの機能性を目的とした製品に多く使われます。

建材などで比較的外観を求められない製品やOA機器、家電製品に使われます。

ここ最近ではアウトドアブームからキャンプ用品への需要が高まっています。

フェンス、アウトドア用品、キャンプ製品、パイプ、DIY用品、家電製品、農機具部品、自動車などの車両、バイクや自転車のフレーム、タイヤのホイールなど

※エポキシポリエステルは約6,000色の中から選ぶことが出来ますのでご希望の色がございましたらお気軽にご相談ください

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