パウダーコーティングとは静電気を用いてワークへ粉体塗料を纏わせ、加熱し塗料を融解→硬化させるコーティング方法の事です。
粉体塗装(パウダーコーティング)のデメリットとは
- 塗装外観性(ゆず肌が起きやすい)
- 専用塗装設備が必要(塗装ブース、乾燥炉等)
- 色替えが面倒
- 少量多品種生産に不向き
- 調色が難しい (メーカー納期が長期になる)
使う側の立場からすると、粉体塗料には専用の塗装ブースと塗装ガンなどの設備が必要であること、色替えが面倒であること、塗膜外観性(ゆず肌が起きやすい)が劣ることなどが挙げられます。また供給側からは、製造に手間が掛かり色合わせが容易でないこと、少量多品種に向かないこと、メタリック塗料が作りにくいことなどが挙げられます。
しかし、上記のデメリットはあるものの、VOCを削減し、回収・再利用が可能で廃棄量も少ないことから、環境に優しい塗料として高い評価を得ています。
パウダーコーティングは薄膜に向いていない
粉体塗装はその塗料の構成から薄い厚みの塗膜を形成することはできません。対応できる厚みの最小値は30ミクロン程度となりますので、それより薄い塗膜が必要である場合は溶剤塗装のような液状の塗料を使用する塗装方法を採らざるを得ません。
塗装後に色の調整ができない
パウダーコーティングによる塗膜は非常に強固な為、塗り直しは一般塗膜を剥離する必要があります。
現場での施工が困難
粉体塗装は、以下の理由から、工場などで施工しなくてはならず、現場での施工は現状の方法ではできません。
・据え置き型の設備が必要
・前処理に確実な洗浄や乾燥が必要
・塗装処理時に粉塵対策が必須
・焼き付け温度が高く、炉での加熱や乾燥が必要
コーティング作業のために専用の装置や設備が必要
・粉体塗装ブース
・静電粉体塗装機(静電ガン、静電コントローラー、ホース類など)
・粉体塗料回収装置
・焼付乾燥炉
・防塵マスクや防塵ゴーグル、静電服、静電靴などの保護具
・換気装置(塗装ブース用と建屋全体用の装置設置を推奨)
粉体塗装(パウダーコーティング)のデメリットまとめ
コーティング方法について
・薄い塗膜の形成が困難(一般に30μm以上)
・焼付温度や予熱・加熱温度が高い
・塗装後に色の調整ができない
・色の微調整が難しい ※弊社では6,000を超えるカラーバリエーションをご用意しています。
・現場施工が困難
・塗り替えが困難 ※剥離作業も承ります。
経済性について
・塗装設備が必要であるため、初期投資が掛かる
・粉体塗料のイニシャルコストがかかる場合があります。
安全性について
・粉塵による健康被害のリスクがある
・粉塵爆発の発生リスクがある
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